保険の治療(C2)銀歯による治療の解説

C2クラスの虫歯の治療について

保険の虫歯の治療法について、日本では未だに部分的な虫歯の修復には金属を使用することが多いのが実情です。他の先進国では主にコンポジットレジンという樹脂による治療法がC2クラスの虫歯治療においては主ですが、日本国内では保険治療では金属による間接的な修復がまだまだ主流であると思われます。

金属はすり減りが少なく、咬む部分に対しても十分な強度を有するというのが利点です。また、歯型を取って歯の形を再現するために歯科医師も複雑な歯の形を作る作業を技工士さんに外注することで作業の分散が出来ます。

ここでは、保険のC2クラスの虫歯治療、主に金属によるインレー修復について説明してまいります。インレーというのは歯の形に合わせた金属などの塊を模型上で技工士さんが加工して作る加工された金属などの加工品の事を指します。

あと、C2クラスの虫歯でも全部が全部インレーとなる訳ではなく、比較的浅い虫歯や前歯(前歯の真ん中を中心にした犬歯までの6本の歯)を中心にした、見えてしまう部分の虫歯、比較的狭い範囲での咬合面カリエスと呼ばれる、噛み合わせの部分に依存しないような虫歯は術者の判断でコンポジットレジン修復になる場合が多いのではないかと思われます。

私、個人的には保険の場合は隣接面と咬合面に及ぶカリエスには主にインレーによる治療法を選択する場合が多いのですが、それはいろいろな先生の考え方もあると思いますので定義付けは難しい問題になります。

一応、隣接面カリエスと咬合面カリエスの違いを図説しますのでご参考ください。

隣接面カリエスと咬合面カリエス

このように、歯の咬む部分や、歯同士が隣り合わせている部分はそれなりの強度が求められるために金属のように強度のあるもので補強するのは合理的であると思われます。コンポジットレジンは歯のエナメル質に比較すると柔らかい物質です。奥歯のかみ合わせがかかる部分には経年的にすり減りが発生しますので、ダイレクトに噛み合わせの負担がかかる部分には耐用年数が長いものの方が有利だと思われます。

では、保険治療ではどのように金属のインレーが作られているかをさらに解説していきます。

まず、インレーを作るには虫歯の除去が一番になります。これも闇雲に削るだけだと歯の神経を痛めてしまう可能性もあるので、神経を痛めないで進行する虫歯の部分を取り除いていく術者の経験知識が必要となります。その次に歯科医師が設計のイメージをしなければなりません。実はこの設計のイメージは様々な歯の解剖学的な知識と物理学的な想像力が求められるので、かなり高度な技術が求められると思います。

あまり考えずに歯を削っていくと技工士さん任せのインレーが出来てしまう為に、適合性(削った部分と造られたインレーがどれほどきちんと合っているか。)の悪いものや、入れた後でフロスが引っかかるような物が出来てしまいます。

また、インレーの治療においては術者の技術以外にも、重要になるのは技工士さんの技術です。これは患者さまには全く分からないものですので、医院の先生の判断力に任せるほかにありません。術者の先生にあまりこだわりがない場合には良くないインレーが入ってしまってる可能性もあります。あまり技工士さんにはスポットライトが当たる部分がないので、非常に憂うべき問題なのですが、歯科医師と技工士さんは非常に緊密なパートナーシップをもって歯科治療に携わっていただいておりますので、技工士さんを見下すような先生は良くないと思われます。ただ、これも患者さまにはわからない問題です。

恐らくですが、患者様を見下すような歯科医師の先生は技工士さんにも高圧的に対応している可能性があります。そのような先生はいかに先生のスキルが高くてもパートナーシップとしての技工士さんを見下している可能性もありますので、やはり歯科医師の先生の人間性を見るしか手はないのかもしれません。ただ、ここについては憶測の範囲ですので、先生の人間性を見て患者さまであるあなた自身のご判断が大切と思われます。

さて、インレーの治療についてですが、まず最初に虫歯になってしまった部分を削ります。そして形態を整えたのちに型取りをします。

ここでも型取りの材料は保険ではコストを考慮する必要が有るので、一般的に比較的安価なアルジネート印象材という材料を使用します。そして、精密に型取りする部分にはその部分に寒天を使用した材料を用いていきます。寒天という材料を歯科の治療に応用するのも、歯科医師の先生がいかコストパフォーマンスが高いものを探してきたかという涙ぐましい努力が有るのですが、(高額でより良い型取りの材料はあります。保険では採算が取れません。)一般的にはこのような材料で歯型を取ります。

治療の実際

上から順番に、虫歯の歯、それから虫歯を取り除き薬などを使って削った部分をきれいに整えなおして形を作ったもの、アルジネートという材料と寒天の組み合わせで型取りをした材料、それから作られた模型、と画像が有ります。そして、出来上がった模型を技工士さんに手渡すところまでが歯科医院での仕事です。

そして、技工士さんは与えられた材料を用いてインレーを納期内に作り上げるという仕事をしていただきます。これも、なかなか知られてはいないのですが、技工士さんがインレーを一つ作り上げるのにかなりの時間が必要になります。しかもかなりの手作業に依存する部分が多く、これはまさに職人技なのです。

余談ですが、もしも技工士さんに「こんな感じのかっこいいシルバーアクセサリーを作って。」と依頼すれば、朝飯前で作ってくれると思います。それくらいすごい事が出来る技工士さんですが、患者様に直接的に評価される事は余り無いので、もっともっと技工士さんのすごさを皆様には知って頂けるといいと私個人は思っております。

そして、技工士さんに依頼して出来上がった銀歯(インレー)がこちらです。

この完成されたインレーを歯科医院でさらに調整していき、患者様の口腔内に装着することで治療は完了します。

これが、実際に口腔内に装着したインレーの状態です。

たった一つのインレー治療も実は様々な努力と、技工士さんの技術的な恩恵の上に成り立っています。患者様がそれを知らずに型取りした後で来院することが無いと技工士さんの技術や労力は水の泡になってしまいます。

ですので、ここではせっかく型取りした銀歯の治療は患者様の口腔内内に装着するまではご通院をお願いいただきたいと私は思います。

保険の治療でも歯科医院の先生の考え方によって、十分に結果を生む治療になります。結果とはつまり持続性や機能性であり、長期に十分な歯としての機能性を失わないことであると思います。

何故金属による治療が日本国内で盛んに行われているかというと、それが保険的には、ギリギリ採算性が有り、且つ丈夫で長持ちするからです。

見た目の問題は無視です。

なぜ、見た目に自然なコンポジットレジンによる治療法の採算性が取れないかというと、まずは材料費の問題、使用器具の問題、時間の問題、などの要因が挙げられます。コンポジットレジン修復は治療の精度を考慮すると圧倒的に術者のスキルと治療時間を要します。歯のないところに歯の形を盛り上げて咬み合わせも含めて歯の形を再現するのですから、経験と技術はかなり結果を左右します。

基本的に虫歯の治療は再発を防ぐという前提で治療をしなければなりません。再発を防ぐために虫歯になってしまった部分を削り取り、何かしらの材料で歯を補うという治療行為をします。コンポジットレジンの治療は削った部分を精密に補うために唾液や血液の排除に一番苦労します。それがうまくいかなければ虫歯の再発に繋がってしまうからです。まず、その環境を整えるのに時間や使用する器具にコストを要します。

コンポジットレジンも強度の高いものは材料コストが高くなります。また、ドクターが一人の患者様に対してつきっきりになる時間の割合が他の治療に比べ圧倒的に高くなります。つまり、ドクターも他の患者様にかける事が出来る時間を奪われてしまいます。

日本国内でも、虫歯が大きな場合においても、十分にきちんとしたコンポレジンによる修復処置は可能ですが、それは保険をベースにすると採算性が取れませんので、結果を満足いくものにするには保険外でしっかりとコンポジットレジンによる治療をしている医院で治療を受けた方が良いのではないかと思われます。

コンポジットレジンによる修復はMI治療(治療が必要な虫歯以外は極力削らない。)という概念に基づいており、世界的にも支持される理由でもあります。

もしくは、どうしても銀歯が嫌な場合は保険がききませんが、銀歯の部分を樹脂製のものやセラミック製のものに変える治療の選択が必要となってきます。

まとめ

  • 保険の金属を用いたインレー治療は医院のポリシーがしっかりしていれば、コンポジットレジンの治療に比べて長持ちする治療である。
  • コンポジットレジンによる治療は治療の時間がどうしてもかかってしまう上に歯科医師の先生の技量に依存する部分が大きい。奥歯の治療で十分な結果を得るには保険外の治療を選ぶと良い結果を生む可能性が高い。
  • インレーによる治療は技工士さんの技量に依存する部分が大きい。

コメント

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