保険の治療と高額な自費治療①

なぜ歯科医院には高額な裏メニューがあるのか?

今回は、病院などと違ってなぜ歯科には何処でも高額な自費治療があるのかについてお話しします。

まず、保険治療のおさらいですが、日本全国どの都道府県でも治療に対する対価は同じという事を説明いたしました。そして、保険の治療であれば一日に来院して頂ける患者さまの人数がある程度なければ経営が成り立たないという内情もあり、自ずと保険の治療にかけられる時間が限られるというお話をさせて頂きました。何処の歯科医院でも一つの企業体ですので、当たり前ですが利益を出さなければなりません。それならば、一つ疑問に思われるかもしれませんが、東京などの地価の高い地域と田舎で地価の安い地域とではテナント賃料などは違うので、地域によって保険の値段も変動するのでは?と思われた方もあるかもしれません。しかし、そうではありません。どの、都道府県においても保険の治療に関しては対価は一律です。

では、東京などの家賃の高い医院ではどうやっているかというと、歯科医院の経営構造を変化させて、より利益率の高い治療を治療の中に組み込んで行ったり、患者さまの回転効率を上げる取り組みを積極的にやったりして地方に比べて、よりシビアな経営を迫られることになります。ここでいう歯科医院にとって利益率の高い治療メニューが自費治療です。そして地域によって物価も異なるので、自費治療もそれに合わせて利幅を変えて治療費の変動が有ります。是非、インターネットなどで調べてほしいのですが、日本全国様々な歯科医院がありますが、それぞれの歯科医院でも同じ自費診療の治療メニューの値段は全然違っています。

言い換えると、保険の治療メニューは全国同じなのですが、自費診療のメニューだけは歯科医院ごとに設定が異なります。また、これもインターネットなどで調べてみてほしいのですが、ホームページがその歯科医院の何を訴えているかで、その医院がどのような患者さまが来て欲しいかがある程度浮き彫りになってきます。

また、ホームページで訴えている内容自体はその先生が得意としている分野でもあるでしょうから、その治療に対していかに先生ご自身が取り組んでいらっしゃるかは少しわかってくるかもしれません。

歯科業界の中でも儲かっている勝ち組歯科医院もあれば、負け組歯科医院もあります。そのように歯科業界も二極化が進んでいますので、昨今では歯科医院の倒産なども珍しくありません。当然ながら生き残りをかけて歯科医院も勝ち組を目指す訳です。歯科医院も商売ですから、利益が少なかったり、利益を追求していけばいくほど、患者さまを自費診療に誘導していくスタイルがある歯科医院もあるかもしれませんが、これは一概に悪い事であるとも言い切れない部分があります。

自費治療が高額なので患者様にとっては何か高いものを買わされているような気になる事も有るでしょうが、いくらその治療費が高くても、要は患者さま自身が必要と思うかそうではないか。だけの違いですので、必要のない治療はお受け頂く必要は無いと思います。

その為にも、自分にとって必要な治療かそうでないかを判断する歯科に関する知識を身につけてください。

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